自分が消費者になったときに、この人から買いたいという気持ちになったことありませんか?
これってやっぱり売る側からすると、最強の理由だと思うのです。
たくさんのライバル商品がある中で、商品そのものよりも、売り手自身が決め手になる。
これこそ私たちが目指していくものではないか、そういった風に感じています。
モノも体験も溢れるほどある
生活を便利にしてくれるモノも、ワクワクさせてくれる体験もたくさん溢れています。
海外の素晴らしい商品やサービスが入ってきて、少ないパイの奪い合いがさらに壮絶に。
真っ向勝負できるような資本の体力もなく、この状況をどうやって生き延びていくか、
そう考えた時に、私たち人間は同じ人間がいないので、特定の人物になれるのではないか。
売るものは一緒でも、売り手は唯一無二と考えてもいいかもしれない。
結局、「あの人から買いたい」の理由は、何かしてあげたいとか、お返しをしたいとか、そういった原理な気もしますが、
唯一無二であるが故に、その理由はより強くなるのではないでしょうか。
よくしてもらうと、お返しをしたくなる
私たちは、よくしてもらうと、お返しをしたくなります。
違う角度から見ると、借りを作らないということなのだとは思うのですが、
多くの人は「優しさ」とか「心遣い」とかよくしたことに、量はさまざまですが返してくれます。
そういったことが、購入プロセスに入っていると仮定すると、自分がものを売る場合どういった態度でいるかが見えてきます。
対応や空間も商品の一部
そういった心を人は持っているものだとすると、
私たちが売る側になった時、どういった態度が売り上げにつながるのでしょう。
やる気のない態度でしょうか、高圧的な態度でしょうか。めんどくさそうな、早く家に帰りたいような態度でしょうか。
ここで、お店などの口コミレビューを思い出してみます。
多くが商品やサービスよりも店員さんの態度について書いていませんか?
ネット通販の口コミでもサポートの対応について書いていたりします。
これらから分かるように、私たちは商品もスタッフも全てひっくるめたものにお金を出して、
出したお金以上に良いものを体験できたときに満足をしているようです。
自分から優しく、心遣いを
という事は、対応を良くしたらいいと、一見シンプルな解決策が出てくると思います。
しかし、いざ自分が提供者になると、忘れてしまうのも人間。
朝からトラブル続きで機嫌が悪かったり、体調がすぐれない日だってあります。
しかし、消費者から見るとその背景までは分からないもの。知ろうとも思わないし、関係のない事です。
どんな人も、自分の事を一番考えているものです。
そんな状況で、「この人から買いたい」と思ってもらうためには、どんな態度で臨むのが良いでしょうか。
それはいつでもどこでも自分から「いい状況」を作る事です。
相手の出方を待って自分の態度を決める必要はありません。
自分から優しく、心遣いをはじめてみるのです。
余裕がない、けど、慣れると意外とできる
そんな心の余裕がないよと思うかもしれません。
これが慣れると意外とできるようになるのです。
接客業をしていると、プライベートで訪れたお店でも「いらっしゃいませー」と言ってしまいそうになりませんか?
そんな体験をして、「職業病だわー」と言ってみたり。
このように、体に染み付いた習慣はとっさに出ます。
これを利用して、お客様の前に出たら「笑顔」とか、元気に挨拶するとか、いつも同じことをしておくと勝手に体が反応してくれるようになります。
そうなるとあまり考えなくても済むのでとても楽です。
ただ繰り返すだけで習慣になっていくと思います。
「あなたから買いたい」を作り出す
売り手になると、消費者側の考えを忘れてしまうことが沢山あります。
人はそれぞれ持っている知識の量も、歩んできた人生も、その日の出来事も、どんな感情でいるかもそれぞれです。
「気持ち」というのもルールがあったり、正解があったりするものではなく、曖昧なものです。
よくされたけど、お返しをしたいと思わない人も当然います。
ただ、相手に合わせるのではなく、自分から状況を作り出していくことが「あなたから買いたい」を作る一歩だと考えています。
すぐに始められて、簡単で(難しいと思う人もいるかもですが)、費用もかかりません。
あまりに自分に合わないと思えばやめることも簡単です。
やらない売り手は大勢いると思いますので、こういった事もひとつのチャンスだと思います。