私たちは気付かないまま、変化に対する恐怖と戦っています。
それは大きなライフステージの変化から、一日のルーチンの微調整まで様々です。
変化の前に立つとき、私たちは未知への恐怖、挑戦への恐怖、そして失敗への恐怖を感じます。
なぜ変化がこんなにも怖いのでしょうか?
また、その恐怖をどうやって乗り越えたらいいのでしょうか。
私たちは「現状」を維持しようとする生き物
まず、私たちは「現状」を維持しようとする生き物である、という前提があります。
初めて入るお店ってちょっと緊張したりしませんか?
ワクワクする反面、ソワソワと不安も抱いたりします。その反面、毎日電車で乗る場所、食べるランチ、住み慣れた街、帰りに寄るコンビニは決まっていたりしませんか?
これが現状を維持しようとしているということです。だって安心だから、何も考えなくていいから。
変化は危険である
すごーく昔、私たちの祖先が今より過酷な環境で生きていた時代。
今と違って危険で予測不能な環境で生き抜くために、「未知」=「危険」という結びつきを学習したと言われています。
これが「生存本能」として刻み込まれ、今の私たちに繋がっているとのことです。
確かに全く知らない場所で、野宿をしなければいけない、なんて事になった場合、しっかり眠れるような気がしません。真っ暗闇の中で何があるか分かりませんからね。
そういった意味では、住み慣れた街、自分のベッドで寝るほうが安全を確認済みであるので安心です。
しかし、現代社会においては、変化への恐怖が望む成長を阻害することが多くあります。
新しい仕事に挑戦する、新たな人間関係を築く、新しいスキルを学ぶといった事が、変化への恐怖によって遠ざかることがあります。
「成功する」事だって、今とは違うわけですから恐怖を抱いても不思議ではありません。
それでは、私たちはこの恐怖とどう向き合い、それを克服することができるのでしょうか?
自分は変化が怖いのだと気付く
まず初めに、「自分は変化が怖いのだ」と気付く所から第一歩が始まります。
怖いという感情に気づけないわけない、怖いと思っていたら分かる。
そう感じるのは分かります。
成功した自分を思い描き、ゾッとした事がないのであれば、それは気が付いていなのかもしれません。
夢を叶えたり成功したり、それが怖いだなんて。考えたこともなければ理解もできないかもしれません。
例えば、成功した時の自分はどのような状態でしょう。
きっと今とは違う状態なのでしょう。住む場所も、持っているものも、付き合う人も。責任も。
実際感覚として変化への恐怖を感じられないとしても、今が理想の状態ではないのであれば、少なからず現状維持が働いていると考えて良いでしょう。
「自分は変化が怖いのだ」という可能性を考えることからスタートでも良いでしょう。
無理にコントロールをしない
気がついた、認識したところで、それを無理にコントロールする必要はありません。
一番してはいけないのは、その恐怖を無視したり、押さえつけたりすることです。
感情は無視したり押さえつけたりする程、根深く心身ともに蔓延っていきます。
不快な気持ちをそのままにしておくのは、慣れていても不快なものです。
これはいわゆる「受け入れる(肯定)」という行為で、ただ「自分は変化を怖がっている」だなあと批判せずに傍観するようなイメージです。
そんな風に考えてはダメだとか、そんな風に感じてはいけないという否定が浮かんでくるかもしれません。その時も、否定したいんだな、のように傍観してそのままにしておきましょう。
大丈夫です。無理な感情のコントロールは不要です。
じゃぁ「変化に対する恐怖」はそのままにしておくのか、というと、体感として解決方法は1つだと感じています。
変化に対する恐怖には、変化する「勇気」を持つしかない
なんの捻りもなく、なんの気休めにもならないのですが、それは「勇気」です。
一歩踏み出す「勇気」、湧き出る不安を抱えながらも進む「勇気」。果敢に挑戦する「勇気」
簡単だと思ったらぜひその勇気で進んでみてください。その勇気さえあれば..と思う方も、小さい勇気から積み重ねていくことで、段々と慣れてきます。
勇気が出ない方は、コンフォートゾーンをちょっと出るような行動をしてみるのがお勧めです。
そして、この勇気をダメにしてしまうのは、周囲ではなく私たち自身の思考です。
感情を正当化する為に思考をしている
一見、考えた先に結果があるような気がしますが、感情というゴールがあって、そこに向かって思考し、自分を正当化するという行いをしてしまいます。
ですので、一歩踏み出そうとしているときに、それをストップする言い訳が沢山浮かんできます。
リスクがあるし、難しいし、この方法で成功した人いないし、今日は体調悪いし、雨だし、お腹すいているし..
「勇気」を振り絞る自分に、いかにストップすることが正解か、いかに現状維持が安全かという考えを永遠に出してきます。
もしそれで立ち止まってしまったなら、それが「正当化」して「恐怖」を回避している行為なのだと言い聞かせてください。
そうは言っても、勇気が出ません。そんな時は。
やる気が出たときに初めの一歩を済ませる
これだけでいいと思います。
自分がやる気が出る瞬間ってありますよね。スッキリ目覚めた朝かもしれません。
褒められた日の夜かもしれません。自己啓発本を読んだ直後かもしれないし、メディテーションをして落ち着いた日々かもしれません。
これは人それぞれなので、その瞬間を利用しとりあえずやってみるのです。
もう少し自分を責め立てたい人は、誰かに宣言する、他人を巻き込むなどを行うと、後戻りできない緊張感とともに、勇気を振り絞り進むしかなくなります。
そうやって、少しずつ進んでいくと段々その事自体に慣れてきて「変化」が「通常」に変わり恐怖がなくなります。
一歩ずつ恐怖へ立ち向かう
結局力でねじ伏せるような方法でしかありませんが、
成功とは今とはガラッと「変わること」である事、
「変わることには恐怖がある」ということを認識している事、
その恐怖には「勇気」を持って立ち向かうこと。
これを覚えておいていただければ、一つの壁となっているものが多少緩和されるのではないかと思っています。
言語化するとさほど難しいことではないように感じますが、恐怖というのは脚をすくませ、身動きを取れなくするものです。
頭をフル回転してどうやってその恐怖を回避するか、それだけを一心不乱に考えます。
合理的に考えていると自分で思っていても、私たち人間はいつだって非合理的なものです。
意識として認識しずらいという点が、この事柄を理解しにくくしています。
いかに変わるということは恐怖が伴うか、それを理解し、成功への勇気を一歩ずつ歩んでく。
それが、成功への道であると、そう考えます。